寺澤太鼓店が選ばれる理由
実際のお祭りを見ずに太鼓を作ることはありません
お祭りには固有の歴史や伝統があり、お囃子も異なります。 したがって、使われる太鼓も一様ではありません。
一般的な製品のように「長胴太鼓」「締太鼓」といった簡単なくくりで作れるものではないのです。
その地域に伝わる仕様であることはもちろん、お囃子の音色、お祭りの雰囲気に合ったものでなければなりません。
ですから、寺澤太鼓店は必ず実際のお祭りを見させていただいてから太鼓づくりに取りかかります。
ゆえに、太鼓づくりをお受けするのは100km圏内とさせていただきます。
古来、太鼓はその地域で採れた木を使って作るものでしたので、あまり離れた地域では気候風土にそぐわない可能性があるからです。
材料作りからの一貫製造
胴材や皮の状態は一様ではありません。 材料個々の状態に合わせて加工・調整することが必要なため、玉切り、皮なめしから、皮張り、鋲打ちまで、分業することなく一貫して作業します。
技術と経験を有する職人が一貫して行なうことで、胴材と皮が調和し、微妙な音色を奏でるようになるのです。
製造工程
1.玉切り
木の太さから長さを決めて輪切りにします。
2.胴くり
中をくり抜いて胴の中心を出し、内側を太鼓の形に合わせて仕上げます。
3.乾燥
直射日光の当たらない場所で、数年ゆっくり自然乾燥させます。
4.削り
胴の外側をカンナがけして太鼓の形に仕上げ、数年かけて乾燥させます。
5.皮なめし
洗浄した後、真水に漬けて塩抜きします。
塩抜きを終えたら、穀物液に漬けて発酵させることで牛皮の毛根を破壊し、皮をなめします。
6.仮掛け
なめした皮をそれぞれの太鼓サイズに合わせて仮張りします。
7.塗装
4で形状が安定した荒仕上げの太鼓の内外部をカンナ等で仕上げ、塗料を塗って製品に仕上げます。
8.皮張り
足を使って皮を均等に伸ばします。
8.本張り
木槌で皮を打ち、使用用途に合わせた音に張ります。
10.鋲打ち
音の調整が終わったところで、音が変わらないよう、すぐに鋲を打ちます。
11.完成
皮・胴の仕上げを行なって完成です。